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FILM / 1963 / TRIUMPH TR6 TROPHY
『大脱走』。
ドイツ車に化けた英国製TR6。
草原を走り、柵を越えようとする一台。画面ではドイツ軍のバイクに見えますが、撮影車の正体はTriumph TR6 Trophyです。なぜこの車種が選ばれ、誰がジャンプを担ったのかをたどります。

- 撮影車
- Triumph TR6 Trophy
- 排気量
- 650cc級
- ジャンプ
- Bud Ekins
- 現在
- 復元車を展示
答え:改造されたTriumph TR6 Trophy
Triumphのブランド史は、1963年の『大脱走』で使われた車種を1962年型TR6 650 Trophyとして紹介しています。作品の時代設定に合わせ、英国車のTriumphを当時のドイツ軍バイクに見えるよう仕立てた撮影車です。
見分ける手掛かりは、エンジンと車体の軽さです。空冷の並列2気筒、細身のタンク、スポークホイール、ツインショックという英国車らしい骨格に、くすんだ外装や装備を加えて役柄を変えています。
なぜTR6 Trophyが選ばれたのか
TR6 Trophyは、舗装路用の重いツアラーではなく、当時のオフロード競技でも実績を持つ軽快な650ccツインでした。Triumphは1962年当時のTR6 Trophyを最高出力約42bhp、レッドライン6,000rpmと説明し、反応の良いエンジンと太いトルクがMcQueenとEkinsの選択につながったとしています。
草地で速度を上げ、着地後も向きを変える場面では、最高速だけでなく車体の軽さと扱いやすさが重要です。細い車体と高い排気系は、映画の画面でもその身軽さを視覚的に伝えます。
柵を越えるジャンプはBud Ekinsが担当
Steve McQueenは優れたライダーでしたが、作品の保険上、有名な柵越えの大ジャンプを本人が行うことは認められませんでした。実際のジャンプを担当したのは、米国のオフロードレーサーでスタントマンのBud Ekinsです。
Triumphによると、McQueenとEkinsは小さな試験ジャンプを重ね、草地からの助走と着地条件を検討しました。バイクだけでなく、路面、速度、着地点までを組み合わせて成立した場面です。
撮影地と、現存する一台
バイク追跡場面は、ドイツ南部・バイエルン州Füssen周辺の草原で撮影されました。撮影後の車両は地元の農家へ渡り、長く納屋に置かれた後、Triumph収集家のDick Shepherdによって発見・復元されたとメーカーは紹介しています。
復元車は撮影時の仕様へ戻され、部品の95%をオリジナルのまま残すとされています。現在は英国HinckleyのTriumph Factory Visitor Experienceで展示されています。
Triumphの公式ページには展示車を1961年型とする記載と、ブランド史で1962年型とする記載があります。本記事では年式を断定せず、車種を「初期1960年代のTR6 650 Trophy」として扱います。
TR6の魅力から、現在の候補を探す
同じ車種の後継ではありません。丸目、細いタンク、スポークホイール、水平シートといった見える特徴から、サイト掲載中の国内メーカー車を選びました。
よくある質問
BMWの軍用車ではない?
画面上はドイツ軍車風ですが、ベースは英国のTriumph TR6 Trophyです。
ジャンプした人物は?
大ジャンプを担当したのはBud Ekinsです。McQueenも作品内のほかの走行に関わりました。
実車は見られる?
復元された撮影車がTriumph Factory Visitor Experienceで展示されています。
参考資料
- Triumph Motorcycles:Brand — TR6 Trophyと作品の関係。
- Triumph Motorcycles:Bud Ekins — 車両性能とジャンプの背景。
- Triumph Motorcycles:The Great Escape TR6 Trophy — 撮影地、外装、復元車。
Ride at First Sightは作品およびメーカー各社とは関係のない独立運営のバイクガイドです。


